呑兵衛ひできが綴る屋形船うんちく日記

庶民の味方な屋形なお料理が存在していた

2017年04月06日

屋形船はというと江戸の近辺をメインに運行している和風の形をした船で、船上を遊覧しながら楽しむために運行されます。しかしこの船の乗船では単に周辺を眺めて運行するだけではつまらないということで、プラスアルファの要素として豪勢なお料理を食べながら遊覧するが定義として成り立っています。

その豪勢なお料理はもちろん和食となり、それは懐石料理が相場となっています。その懐石料理は天ぷらと刺身などが大半の業者の相場となっています。これと船そのものの運転経費をプラスするとおよそ1から2万円くらいが大人運賃の相場となります。

なおこれらの船内に天ぷらなどを調理する調理設備はありません。しかし最近はこれに異議を唱える業者とその船がいくらか少数登場してきています。その異議を唱える業者は新木場や晴海周辺などに存在しています。

これらの業者はいずれも庶民が日常的に食べる頻度の高い値段の安いお料理の提供をモットーにしていたりします。これらの業者の提供するお料理としては鉄板料理となり、東京ではその代表格としてもんじゃ焼きが該当します。もんじゃ焼きというのは月島近辺が発祥だとされる食べ物となります。

従来の懐石料理を提供する業者の船では船内でなく工場で調理したのを船に積み込んでいました。しかしこのもんじゃ焼きを提供する業者などは工場で調理などしないで、船内で調理ができるようにしています。船内調理では電熱線つきの鉄板を船内に装備し、スタッフが運行中にそれを客の目の前で調理していきます。

豪勢な懐石料理のようにたくさんの調理スペースや数多くの種類の調理機材を必要としません。また料理自体の工程や調理時間も単純で短いので船内での調理を実現することが可能となっています。その鉄板は業者や船によって異なり、中央にでかい鉄板を用意してるとこもあれば、普通の飲食店のように4人くらいが座れる客の目の前のテーブルの上に小さいのが用意されてる場合もあります。

さてこの屋形船は江戸、今は東京をメインに運行しています。東京だともんじゃが有名なわけですが、鉄板料理をするなら、もんじゃだけではということで、派生してお好み焼きや焼きそばを提供する業者も登場しています。お好み焼きは広島や関西が発祥の食べ物なわけですが、今では東京でも名が知られてるし、全国的に普及してきています。

これらの料理の値段は飲食店でもせいぜい1000円前後が相場なので、船自体の運行経費を上乗せしても乗船料金を大人1名で1万円以下に抑えることが可能となっています。一方で懐石料理の場合だと料理自体が5000円くらいで、乗船料金は1万円を超えるのが相場となってきています。

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