全長20メートルほどの和船に屋根がついていて、乗船するとその中は畳敷きの和室になっている船を屋形船といいます。この船は観光のひとつとして乗船する船となっていますが、いちばんの楽しみは船の中で食事をしたりすることができることです。
船に乗って川からの景色をながめる川下りは日本全国あちこちで体験することができます。ゆったりとした川の流れに身をまかせていられることなど、日常の生活の中ではなかなか体験できません。観光地などでこの川下りを体験した人の中には、ぜひまた船に乗りたいという人は多いようです。
そんな川下りで、さらに船の中で食事をしたりすることができれば、その楽しみは倍増するのではないでしょうか。屋形船の乗船はいきなり船に乗るために行くのではなく、ほとんどが予約制となっています。また、個人で乗船するのではなく、団体で申し込むほうが多くなっています。
会社や親しい人たちででかける際の観光のひとつとして利用する人も多くいます。
この船の魅力は1年中四季を通して違う楽しみがあることです。春は桜を見るためのお花見、秋はお月見、冬は船によっては炬燵船となり、お鍋を囲んでの忘年会など宴会で利用する人たちも多くいます。
そして、夏はなんといっても納涼会という楽しみがあります。この季節は花火大会も開かれることが多く、その日に合わせれば花火を船から見ることができます。ただ、花火の季節は乗船したい人もたくさんいるようで、早めの予約が必要だと言われています。
当然のことながら納涼会は暑い季節に行われることですが、夜になれば風も幾分涼しくなり、船の上ならいっそうさわやかな気分を味わえるのではないでしょうか。
この船は昼間でも乗船ができます。特に春のお花見シーズンは夜桜ももちろん楽しめますが、昼間でも楽しむ人が多くいます。しかし、夏はやはり暑いので、夕涼みを兼ねて夜に乗船したいという人のほうが多いようです。乗船して花火大会を楽しみたいという人なら当然ですが、夜景をながめながらゆっくりするという楽しみ方もあります。
そして、船でのいちばんの楽しみである食事ですが、もちろんお酒も飲めます。宴会のために団体で乗船する人の中には、夏の楽しみは冷たいビールという人も多いようです。夏の屋形船は、夕涼みだけではなく冷たいビールも楽しみのひとつに加えても良いかもしれません。
食事は和食を中心としたものとなっていますが、天ぷらなどはあげたてを味わうことができます。